シミの原因、黒色メラニンのもととなる「チロシナーゼ」とは?美白成分についても解説!

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美白を意識する女性なら、「チロシナーゼ」という言葉を聞いたことがあるはず。

今回は、このチロシナーゼがどのような物質で、どう美白に関係してくるのかを掘り下げ、理解していきましょう。

 

チロシナーゼは、黒色メラニンのもと

メラニン色素(※)をつくり出す“色素細胞(メラノサイト)”だけが持っている酸化酵素。このチロシナーゼが活性化し、チロシンに作用することで、黒色メラニンが発生します。

※メラニンについての詳しい記事はこちら→
「シミ・そばかすの原因??『メラニン』とはそもそも何なのか、もう一度おさらい!」

 

シミができるメカニズム

肌が、紫外線やストレス、大気汚染などによる刺激を受けると、皮膚表面で活性酸素が発生。

表皮の「ケラチノサイト(角化細胞)」から、「メラノサイト(色素形成細胞)」に情報伝達物質が送られる。

ケラチノサイトからの指令により「チロシナーゼ」が活性化。

活性化したチロシナーゼが「チロシン」というアミノ酸に作用して黒色メラニンへと変化。

メラニンが作られるのは、肌の正常な反応です。ターンオーバーによりメラニンが正常に排出されれば問題ありません。

しかし、過剰にメラニンが作られたり、メラニンが表皮に蓄積してしまうと、シミとなり肌に残ってしまいます。

よって、チロシナーゼの作用を抑えることができれば、 黒色メラニンが生成されず、美白肌を手に入れることができるのです!

 

チロシナーゼの作用を抑制する美白スキンケアと美白成分

このチロシナーゼの作用抑制が美白効果に繋がることから、多くの美白化粧品が「チロシナーゼ抑制」に焦点を当てて作られています。

■ハイドロキノン

中でも、強い効果を持つといわれている美白成分が「ハイドロキノン」です。「肌の漂白剤」ともいわれるハイドロキノンは、チロシナーゼより先にチロシンに結合することから、チロシナーゼとチロシンを結合させない効果があります。

また、紫外線だけでなく、ストレスや睡眠不足、疲れなどによるチロシナーゼの活性化にも効果を発揮します。

そして、そんなハイドロキノンの他にも、チロシナーゼに作用して美白ケアをする成分があります。

 

■コウジ酸

日本の科学者によって「麹(こうじ)」から見つけ出された成分。

チロシナーゼが働くのに必要な銅イオンを奪い取ります。その結果、チロシナーゼの働きが鈍り、メラニンの生成が遅くなります。

また、メラニンの前段階物質であるチロシンがメラニンに変わるための化学変化そのものを阻む働きもします。

 

■アルブチン

ハイドロキノンの刺激性や酸化しやすさを改善した美白成分。

刺激が抑えられた分、美白作用は弱まりますが、チロシナーゼが色の濃いメラニンを作るはたらきを弱めることで色素沈着を抑えます。

 

■エラグ酸

ライオン(株)が発見した美白成分。チロシナーゼがはたらくために必要な銅イオンを奪い、チロシナーゼの活動を抑えてメラニン生成を防ぎます。

 

■フェニルエチルレゾルシノール

「ヨーロッパアカマツ」に含まれるポリフェノール成分を合成した美白成分。チロシナーゼのはたらきを抑えることによって美白します。

 

■リノール酸

大豆油に多く含まれる必須不飽和脂肪酸。チロシナーゼを構成するタンパク質の分解を早めることでチロシナーゼの数を減らすはたらきをします。

メラニンを作るための酵素が減れば、それだけ肌に沈着するメラニンも少なくなります。

 

■ルシノール

(株)ポーラが開発。モミの木に含まれる物質を利用した美白剤。チロシナーゼがメラニンの前段階物質に取りつくのを邪魔する(競合阻害)ことでメラニンができるのを抑えます。

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チロシナーゼについてご理解いただけましたでしょうか。

“美白”といっても、成分や作用はさまざま。自分の肌に合ったスキンケアをしっかりと選び、透き通るような肌を手に入れたいですね!

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