美白スキンケアでよく見るあの成分を解説!美白有効成分ガイド

美白スキンケアでよく見かける成分をまとめました。スキンケア選びの参考になれば幸いです。

 

ビタミンC誘導体

「ビタミンC」と他の分子を結合させ、改良した成分。さまざまな美白効果が期待されている反面、成分自体がもろく、酸化しやすい・熱に弱い・肌への吸収が悪いといった弱点を持つ。

皮膚に吸収されたあと、「酵素」の助けを借りながら、長い時間をかけて本来のビタミンCへと戻っていく。そのため、成分が酸化しにくく安定しており、さらには肌に浸透しやすくなるといわれている。

 

#ビタミンC誘導体の美白効果

・日焼け後に発生する活性酸素を分解し、肌へのダメージを最低限にとどめる。
・メラニン色素を生成する物質「チロシン」を抑えて、色素の沈着を防ぐ。
・還元作用と酵素阻害作用により、メラニン色素の生成を抑制。
・すでに色素沈着をおこしてしまっているシミを改善したり、ニキビの炎症後の色素沈着(シミ)を薄くする。
・強い抗酸化力で紫外線により発生した活性酸素を除去。肌の老化を遅らる。

 

#ビタミンC誘導体の美肌効果

美白以外にも、以下のような美肌効果が期待できます。

・ 「コラーゲン」の生成を促進。ターンオーバーを整え、肌にハリと弾力を与える。
・ 「セラミド」の合成を促進。肌の水分を保って、キメを整える。
・ 活性酸素を除去し、ニキビの炎症を抑制。また過剰な皮脂分泌を抑え、ニキビを出来にくくする。
・ 毛穴を引き締め、代謝を促進する。

 

#ビタミンC誘導体の種類

ビタミンC誘導体には以下のような種類があり、それぞれに特徴があるため、肌に合ったものを選ぶ必要がある。

【水溶性ビタミンC誘導体】

✔リン酸とナトリウムを結合させ、皮膚への吸収を高めたもの。

□ イオン導入により通常の「ビタミンC」の8倍の浸透性を持つ。
□ 持続力は12時間。
□ 脂溶性と比べて即効性が高い。

成分名:アスコルビルリン酸エステル塩、アスコルビルリン酸Na

【脂溶性ビタミンC誘導体】

✔脂に溶けやすくし、皮脂や細胞間脂質との相性を良くしたもの。

□ 通常のビタミンCの20~30倍の浸透性を持つ(水溶性の3倍)。
□ 持続力は24時間。
□ 比較的高濃度でも刺激が少なく、安定性が高い。
□ 乾燥しにくい。
□ クリームやジェルに配合されることが多い。

成分名:テトライソパルミチン酸アスコビル、ステアリン酸アスコピル、パルミチン酸アスコルピル

【新型ビタミンC誘導体】

✔「リン酸型ビタミンC誘導体」に「パルミチン酸」を付加して、新油性のある形にしたもの。

□ 脂質と水分の両方になじみやすい。
□ 通常の「ビタミンC」の100倍の浸透性を持つ(脂溶性の約5~3倍)。
□ ツッパリ感の軽減。
□ 安定性に欠ける。
□ 臨床データが少ない。

成分名:パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS)

 

#ビタミンC使用時のポイント

「ビタミンC誘導体」には皮脂コントロール作用がある。
そのため、乾燥肌の方は、皮脂分泌量がさらに減少することで乾燥が悪化したり、肌が敏感になってしまうこともあり、肌の様子を見ながら化粧品を選び、塗った後のケアをしっかりとおこなうことが大切。

濃度が高い「ビタミンC誘導体」は、肌への刺激も強くなるので、敏感肌の人は使用前に必ずパッチテストをすることが望ましい。

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ハイドロキノン

「美白の王様」「シミの消しゴム」「肌の漂白剤」と言われるほど、強い美白効果を発揮する「ハイドロキノン」。
医薬品配合成分としても認められおり、2001年から化粧品に配合されるようになった。

 

#ハイドロキノンの美白効果

・メラニンを生成する酵素「チロシナーゼ」の働きを妨げ、シミの原因となるメラニンの生成を抑制。(このような働きを持つ成分は他にもあるが、「ハイドロキノン」が最も強力で、その効果は「アルブチン」の約100倍ともいわれている。)
・過剰に増加してしまったメラニン色素を薄くする。

 

#ハイドロキノンの弱点

美白効果が高い反面、敏感肌の方やアレルギー体質の方には注意が必要になるようなデメリットも。

・酸素や光、熱に弱い。
・酸化すると美白効果が不安定になる。
・刺激が強い。

#新安定型ハイドロキノンとは

従来の「ハイドロキノン」に安定物質を合成させ改良したもの。「ハイドロキノン」の美白効果はそのままに、酸化や光・熱などへの耐性を強くし、副作用などの心配を取り除いた。

美白ケアはしたいけど「ハイドロキノン」は心配・・という人におすすめ。52c24ac7f813ba506509a4f0aa8cd2e5_s[1]

 

アルブチン

美白成分「ハイドロキノン」と「ブドウ糖」を結合したもの。
肌への刺激が少ない、安定性が高い、効果が高いという点から厚生労働省に認可されている。

 

#アルブチンの美白効果

・メラニン色素を生成する酵素「チロシナーゼ」に働きかけて、メラニン色素の生成を抑制。
・肌に入るとその一部が分解されて、「ハイドロキノン」と同じ作用を発揮する。

 

#アルブチンの種類

「アルブチン」には、大きく分けて「αアルブチン」と「βアルブチン」の2種類が存在する。

【αアルブチン】

✔独自の配糖化技術で「ハイドロキノン」に「ブドウ糖」を結合させたもの。

「βアルブチン」と比べると肌との相性が良く、また美白効果が約10倍も高いという研究結果も出ています。

【βアルブチン】

✔「ウルワウルシ」などツツジ科のハーブに含まれている天然植物の抽出物。

一般的に「アルブチン」というと、「β-アルブチン」を指すことが多い。「αアルブチン」と比べ、肌との親和性が低く、効果は劣ると言われている。


#アルブチンを選ぶポイント

アルブチン配合の化粧品を購入する際は、含有されているのが「α-アルブチン」なのか「β-アルブチン」なのか、をよく確認することが望ましい。

また、アルブチンには天然のものと合成のものがあり、合成のアルブチンは美白効果が強い分、トラブルを引き起こす可能性も。敏感肌の場合は、天然アルブチン配合の化粧品を選ぶのがおすすめ。

アルブチン配合化粧品で美白ケアをするなら、肌のターンオーバーをケアする化粧品との組み合わせが良い。古い角質を取り除くことで、より効果を発揮し、透明感のある肌に近づくことが期待できる。

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ルシノール

ポーラ化粧品が開発した美白成分で、モミの木に含まれている成分を改良して作られた複合化合物。
正式な化学名は「4-n-ブチルレゾルシノール」といい、厚生労働省にも認可されている。

 

#ルシノールの美白効果

・メラニン生成物質「チロシン」と似た構造をした「ルシノール」が素早くチロシナーゼと合体することで、メラニン生成を妨ぐ。【=メラニンロック機能】(メラニンを抑制する成分は他にもあるが、ルシノールは肌への浸透性がより高く、チロシナーゼの働きを阻害する効果が他のものより数倍高い。)
・臨床試験により肝斑への効果も認められている。

 

#ルシノールを選ぶポイント

「ルシノール」は天然の植物を改良した美白成分のため、低刺激で副作用が少ないことが魅力。

ただし、高価な成分のため、配合濃度が少ない場合がある。購入の際はその点に注意し、見極めることが大切。image1-500x500

 

トラネキサム酸

「アミノ酸」の一種。抗炎症・抗アレルギー効果や止血効果を持つことから、もともとは医療の現場で用いられていた。
1979年に肝斑の改善効果が報告されたことで、肝斑の治療としても使用されるようになる。

現在は、肝斑やシミそばかす改善のための内服薬や化粧水なども配合されている。

 

#トラネキサム酸の美白効果

・メラニンを作らせる情報伝達物質「プロスタグランジン」などをブロックすることでメラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ。
・タンパク質分解酵素「プラスミン」を抑えることで、メラノサイトの活性化をブロック。肝斑の発症を抑える。

 

#トラネキサム酸使用の注意点

比較的副作用の少ない成分ではあるものの、その時の状態によっては、食欲不振・胸やけ・嘔吐・眠気・発疹などを起こす場合がある。その場合はすみやかに医師に相談すること。

また、妊娠・授乳中の方も服用の前には、医師や薬剤師にその旨を伝えること。image

 

4MSK

資生堂が開発した有効成分で、皮膚の角質を軟化させる薬である「サリチル酸」の誘導体。
正式名称は「4‐メトキシサリチル酸カリウム塩」といい、厚生労働省からも認可されている。

 

#4MSKの美白効果

・酵素「チロシナーゼ」の活性を抑えてメラニン生成を抑制、シミ、そばかす、肝斑などの色素沈着を予防し改善する。
・シミ部位で生じている慢性的な角化プロセスの乱れ(慢性角化エラー※)を改善し、メラニンを排出を促す。

 

※“慢性角化エラー”とは

シミの発生により肌のたんぱく質量が減少し、角質のバランスが崩れて角層の枚数が厚くなり、正常なメラニンの排出が出来なった状態。
これにより、紫外線や乾燥などの刺激を受けなくても慢性的にメラニンが増え、どんどんシミが濃くなってしまうという悪循環を及ぼす。

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